ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第一部 ホテルレストランビジネス 1982年〜1990年

第二章 オリジナルマーケティング戦略

客づくり 企画

2001/7/11更新

企画の準備

企画は誰が考えるのか。お客様と毎日接しているスタッフが考える。

お客様は何を望んでいるのか、いくらの価格がいいのか、どうすれば喜んでもらえるか。売上げを伸ばす企画のことを常に考えながら接客する。必ずヒントが転がっている。

レストランの企画を一度もお客様と接したことがない人が、机の上で考えても全く意味がない。企画として面白いものは考えつくが、売上げを保証できるものは出来ない。

しかも、人から指示された企画など余程共鳴しない限り気がすすまない。したがって失敗する。

企画には一般的にメニュー、ポスター、チラシなどの製作物が必要である。出来るだけ安く作成し、最大の効果を狙わなくてはいけない。

いい事例を紹介する。

印刷会社のコピーライターに私のやりたい企画を説明した。コピーライターは理解してくれなかった。理由は、高級レストランで食事をしたことがなかったから。

毎日、うどんやカツ丼を食べているので仕方がない。勿論、高級レストランで食事をするコピーライターは多い。しかし、レストラン企画での売上げを考えると予算的にお願いできない。

私はどうすればいいかを考えた。レストランのことは自分が1番知っている。そうだ自分がコピーライターになればよいと思いついた。私は、コピーライター講座を通信教育で受けた。

それ以後、レストラン企画のコピーは自分で考えた。決していいコピーではないが伝えたいことは十分伝える。

これによって、かなりの経費が節約された。ね、そうでしょ。

このように毎日お客様と接している人が企画立案するとよい。

 

この原稿は1994年のものです。少々時代錯誤の部分があることをご理解ください

2006年再読