ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」
第一部 ホテルレストランビジネス 1982年〜1990年
第一章 マーケット事情と開業物語
2001/6/26更新
全員素人の通常営業 開業1年間の営業を通常営業と位置付けた。景気が良かった悪かったなど、レストランのオペレーターの実力尺度は開業初年度にはなかなか計れないと思う。 会社から与えられたスペースや設備、什器備品などを使い、とにかく来られたお客様に全力投球を続ける。通常オープン景気といわれる風が吹く。 色々な要素があるにせよ素人集団の我々でも、1年間で3億5千万円も売った。 そもそも1億8千万円の予算なので、グラスやシルバーや皿など数が全く足らなかった。営業中でもグラスやシルバーが足らなくなって洗って拭くという作業が1年も続いた。 客単価1万円を超えるレストランの什器備品にしては恥ずかしいくらいの安物であった。しかし人間という動物は常に創意工夫をするので与えられた物を使い通常営業をなんとかこなせるようになったのです。 普通オープン景気が終った2年目に売上げが下がることが多い。私の考えでは2年目こそ自分の実力を発揮し、売上げが上がらなくてはいけない。 下げる人がいるとすれば、その人はマネージャーではなく、いいサービスをするサービスマンと言ってもいいのではないか。 さあ2年目に入った時からの売上げ向上が我々の実力となるのです。年間売上げ6億円という天文学的な数字の達成に向けての戦いが開始された。 |
この原稿は1994年のものです。少々時代錯誤の部分があることをご理解ください。
2006年再読