ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第七部 外から見たホテルビジネス 2002年〜

2003年2月26日更新 

ホテルマンは他力本願寺

2003年現在、ホテル業界の総収入は確実に減っている。

もうバブル時代のようにホテルで会社の金を使える時代では無くなっている。又、あのような時代が来るだろうと思っているホテルマンがいるのだろうか。

新しいホテルがいくら出来ても総収入が減っている限り、ホテルマンに払える給料が増えることは無い。

他のホテルに転職しても収入が増える保証などどこにもない。

最近、ホテルマンの皆様と話す機会が多くなったが、おおむね暗い話題が多い。景気が悪い、日本が悪い、会社が悪い、上司が悪い、部下が悪いと自分以外の全てが悪いと言う。

私は「そんなに嫌ならホテルを辞めればいいじゃないですか」と言う。「いや家族があるし子供に金がかかるので」と辞められない理由を言う。

挙句の果てに「何かよい転職情報はありませんか」と私に聞いてくる始末。

もう待っていても給料が上がる話などやって来ない。自分が世間の流れに合わせて自分で考えて自分で変わらなければいけない時代。

ホテル以外に目を向けよう。流行の先端を行くブランド販売繁盛店を見て回ろう。ホテル以外の飲食店に食べに行こう。

もうその物を買う時代ではなく、その時と空間を買っている時代に突入している。今日繁盛したお店が明日は閑古鳥になる現状を理解しよう。

ホテルという大きな殻に収まって平々凡々と過ごしていると世間の流れについていけない。そんな時代遅れの他力本願寺ホテルマンが繁殖している。

自分で売上を上げる。自分で経費を抑える。自分で利益を計上する。自分で給料を上げる。

このように当たり前のビジネスがなされていますか。一刻も早く「他力本願時」から抜け出そう。

 

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