ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第七部 外から見たホテルビジネス 2002年〜

2002年12月29日更新 

一流ホテルの空気 横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ

12月中旬の平日に2連泊した。横浜勤務時はよくランチでレストランやラウンジを利用させてもらったが宿泊は初めて。

横浜駅西口の雑踏をくぐり抜けてホテルに入ると一気に高級感溢れるいい雰囲気に浸れる。

チェックインで「シングルの料金でダブルにアップグレードさせていただきます」と嬉しい対応。ひねくれている私は「1人じゃ寂しいね」と言うと、ただ笑われた。

クリスマスデコレーションがロビーにされている。いきなりこのオープンカーのアメ車には驚いた。

ロビーにも多くのベルスタッフやアシスタントマネージャーがちゃんといて頼もしい。ベルのお姉さんに私の荷物を持っていただく訳にはいかないので「1人で行けます」と部屋に向った。

ダブルの部屋なので当然広い。

ミニバーが充実しており感心した。経費削減でミニバーが無くなりつつあるこのご時世でここまで好きな飲み物が揃っているとはね。

バスルームも大理石の作りで明かりもよくとてもゴージャスです。トイレはウォッシュレスでした。アメニティグッズも充実しており「さすがだね」とつぶやいた。(経費の犠牲になっていること多し)

最近の宿泊は寝るだけなのでビジネスホテル利用が多かったのだが、その違いに納得する。

私は、冬の乾燥した部屋で寝るのがとても辛い。次の朝、喉が枯れ肌がボロボロになってしまう。加湿器の貸し出しをお願いしても「もうありません」と言われることがほとんど。

寝て起きた時にボロボロになっている自分を見ると仕事を頑張る気がなくなる。いつもコンビニでスキンクリームを買いべたべた塗ってごまかす。

しかしこのホテルの朝はそんな病状が全く出なかった。(加湿器も借りていない)エアーコンディションの性能がいいのだろう。快適そのものでした。

決して目に見えないが、快適な空気の提供こそ一流ホテルの証明かも。

さて、料飲施設はバー「ベイウエスト」を利用した。午後10時に満席で大人のざわめきがあった。サービススタッフが4名でバーテンダーが1名のオペレーション。

特に問題があるわけではないのだが「スタッフ同士の仲が悪そうだね」と我々の話題になった。客が見て判るくらいだから仲が悪いのだろう。

このバーの閉店が午前0時で、全ての料飲施設が利用できなくなる。(カラオケも23時閉店)横浜駅西口近辺のショットバーが午前4時まで営業しており満席が多いのを見るともったいない思う。

今回も多くの料飲企画パンフレットを頂いた。残念ながら「行ってみたい」と思う企画はない。

各レストランでは手作りのチラシを作っているが、料理の内容と値段の表示という単純な告知になっている。どうも入客増というより客単価アップの戦略が見えすぎるな。

ロビーラウンジのシャンパンフェアーで、グラスシャンパン1400円からだと注文できない。ロビーラウンジでドンペリ2万円で飲む?

シェラトングルメラインナップという企画誌が2ヶ月に一度発行されている。見た目立派で企画の人々が苦労して作ったのは分かるが、具体的な料理の写真がすべて「イメージです」と書かれている。

企画に力がないのか、調理が協力的でないのかは分からないが、客からすると「行きたい」と思う気持ちは半減する。とてももったいない話です。

チラシをもらって行かないのに「どうのこうの」ということも変な話。宿泊で大変満足した客の独り言と思ってお許しあれ。

 

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