ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第七部 外から見たホテルビジネス 2002年〜

2003年8月22日更新 

みそ汁の味は誰がこだわるのか

2003年夏に感じたこと。

最近、ホテルで朝食をいただくことが多い。最近、ホテルの朝食が楽しみでなくなった。

原因は、和食では美味しいみそ汁が出ないし、洋食では美味しいパンがないからだ。

ホテルの朝食ブッフェでは、美味しいみそ汁などお目にかかったことがない。

大きな保温器に何十人分ものみそ汁が置いてある。出来る限りかき混ぜて小さな器に苦労して入れる。具も情けない乾燥素材が多い。

和食堂でいただく「和朝食」でも美味しいみそ汁をいただいた記憶がない。

誰かが朝食のみそ汁にこだわる以外「美味しいみそ汁」は出てこないだろう。とても簡単なこだわりに思えるのだが。1センチ角の豆腐が入ったみそ汁が欲しい!

ホテルのパンは美味しくなくなった。

私が勤めていたホテルの話。フランスからパンのシェフが来てレシピーを変えて帰った。1週間に満たない滞在であった。

驚いたことにパンの評価が一変した。コーヒーショップのパンコーナーはいつも売り切れが続いた。フレンチレストランでも皆様口を揃えて「ここのパンは美味しいね」と言った。

たかがパン、されどパンである。要するにホテルのパンは進化していない気がする。

スーパーマーケットやコンビニでも驚くみそ汁があるし美味しいパンも売っている。

ある日のこと。事務所のスタッフにコンビニで弁当を買ってきてもらった。一緒に永谷園のカップみそ汁も頼んだ。

そのインスタントのカップみそ汁を食べて「これは美味しいな」と思った。(メーカーのこだわり)

スーパーのパン売り場ではトーストの種類の多いことに気づく。それぞれが価格と個性で真剣勝負している。

もし、宿泊プランに朝食が含まれていなければ朝食売上は激減する。食券があるから朝食に行くだけで、無ければあえて行かない。

朝食の話は、沖縄・福岡・大阪・横浜・東京・仙台のホテル(ビジネス含む)の経験を総合的に書いたものである。

大阪市内のある高級ホテル。朝食ブッフェを軽く食べて二人で6800円。おかしかないか?

 

第七部の目次へ