ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第二部 グァム海外リゾートホテルビジネス 1991年〜1995年

H リゾートビジネス 私のアイデア

2001/8/27更新

ウエディングベルを鳴らせ

1995年のマーケティング戦略の仕掛けを終えた4月、私は次の一手を考えていた。

私がグァム赴任中に日本人スタッフが2名結婚した。その結婚式を行うチャペルがグァムには1つしかない。カトリックの信者でない日本人の挙式には制限があるため。

その当時、ハワイでの海外ウエディングが圧倒的に多かった。ご存知かと思うがハワイと日本の時差は19時間である。家族一緒にハワイへ行くとおおむね1週間の休暇が必要。

同じ条件で考えると、グァムでは土日の休暇で家族全員が来れる。時差は1時間。これは間違いなく爆発すると考えたから。

私のアイデアは、恋人岬が見えるホテルのガーデン内にチャペルを建設する。オペレーションもホテル直営ですることにより、関連業者への手数料を払わなくていい。

私は「ウエディングベルを鳴らせ」という企画書を書いて○○に提出した。これは自信があった。チャペルの建設費用は1年で償却する画期的な内容である。

それが突然の帰国辞令でかなわぬ夢となった。

数年後に日本のウエディングプロデュース会社がホテル敷地内にチャペルを建設。私の企画段階ではグァムの挙式が1年で2000件だった。2001年は8500件にまで伸びている。

そしてほとんどのホテルにチャペルが建設された。あ〜悔しい。

このガーデンにウエディングベルは鳴らなかった

ホテル敷地内に2つめのチャペルが作られた。(2005年)

このチャペルは間違いなくグアム島一番に眺めがいい。(2006年・管理人撮影)

 

この原稿は1995年作成、時代錯誤のご理解をお願い致します。

2006年再読