ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第二部 グァム海外リゾートホテルビジネス 1991年〜1995年

G リゾートのマーケティング開始

2001/8/23更新

空前の利益 その裏話

ここで部門利益について報告する。この部門利益とはユニフォーム会計システムによる算出である。

1994年までの料飲部部門利益は10%を計上するのがやっっと。1995年度は一気に43%も計上した。

確かに売上が前年比175%に上がったので部門利益も上がる。しかし、部門利益が対前年で430%というのは信じられない数字。

では、なぜこんなことができたかという裏話を告白する。

従業員を1人も余分に雇わなかった。説明したとおり彼らは忙しいのを喜ぶ。確かに仕事量は大幅に多くなるが、それに比例して収入が上がると説明した。みんな「よろこんで」と言った。

ディナーショーとバーベキューの施設が近くなった為に担当を宴会サービスに組み入れた。サービスもキッチンも全く増員なしで回せた。

フードコストが大幅に下がった。バーベキューに使用した海老、イカ、ステーキなどはとても安い。ディナーショーのステーキディナーも安い。屋台村は人数が入れば入るほどコストが下がる。おおむねフードコストは15%程度と記憶している。

バーベキューのブレークダウンを説明する。販売価格が5,000円。旅行会社手数料とバス代が1,000円、フードコスト600円。前年と比べて人件費やポリネシアンショーなどの余分な経費が掛かっていない。

料飲部全体としてはバーベキューの売上が1000万円上がっても経費は160万円しか上がらない。

それでも料理の味や内容で苦情を言われたことはない。

1995年8月、私は仕掛けるだけ仕掛けて手荷物だけで日本に帰国した。帰国した私にかつての同僚は「のぶおじさんそんなに日焼けして、どこ行ってたの」と聞かれずっこけた。

私は帰国前に次年度からの仕掛けを考え提案していた。結局だれも実施しなかったようなのでその仕掛けの数々を紹介する。

 

この原稿は1995年作成、時代錯誤のご理解をお願い致します。

2006年再読