ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第二部 グァム海外リゾートホテルビジネス 1991年〜1995年

F トモダチは現地スタッフ

2001/8/14更新

貧乏生活よ さようなら

料飲部で働く人のほとんどが、フィリピン人である。ギブソンズというショッピングセンターで中国料理マネージャーと日本料理キャプテンの共働き夫婦に会った。

小学生くらいの子供が6人一緒。家族で食料の買出しをしている。米を1週間で30キロも食べるそうだ。

両親は朝からフルタイムで働いているのに子供たちは誰が面倒を見ているのか。おばあさんやおじいさんが見ているそうだ。

フィリピンの人は10名位の家族で生活している。その中で働いている人は2〜3名である。その収入で家族全員が生活している。

たまに彼らのバースデーパーティや結婚披露パーティに呼ばれた。家族で仲良く楽しいパーティである。食事はかなりの違和感があるが。

こうして彼らと親しくトモダチ付き合いしていると、これまでの変な出来事が何となく理解できた。彼らは貧しいので人の物を拝借する。日曜日に教会でザンゲして許してもらっている。

ホテル開業後1年で従業員の60%が入れ替わった。会社の方針が気に入らなければ辞めていく。逆に3年間も働いている人はこの会社に合っている。

徐々にだがスキルはあがり、生産性は向上している。私が感心するほど優秀なスタッフも多く見受けられた。

料飲支配人と宴会サービスマネージャーを日本に連れて行き、日本のホテルとサービスを勉強してもらった。

私がこの人たちにしてあげることはただ1つ。ホテルに多くのお客様に来てもらうこと。そして多くのお金を使っていただき、彼らの収入を増やしてあげること。

 

この原稿は1995年作成、時代錯誤のご理解をお願い致します。

2006年再読