ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第十部 ゲストハウスの中に僕がいた 2006年-

2007年6月4日更新 

独立秘話 その2

ブライダル司会者の集いで「MC王国」を語る管理人

2005年11月、まんぷく寺の掲示板へブライダル司会者からの、熱い書込みがあった。私が歴任してきた結婚式場の支配人からすると、司会者の方と話したことも無かったくらい縁遠い関係であった。

そして、ブライダル司会者の全国組織があることも知った。(BMCA) この組織の皆様は、結婚式の司会について情報交換をしたり、勉強会をしたり熱心である。

やがて、掲示板の書き込みの縁で、私はこの組織の顧問という肩書きをいただいた。

しかし、全国のブライダルマーケットに対する司会業シェアが、これ以上伸びることは無いと気づいていた。

 

2006年3月18日(友引の土曜日) 東京でBMCAのミーティングが開催された。

(以下管理人講演BMCA東京ミーティング原稿より一部抜粋)

ブライダルビジネスにおける司会者のシェアの話

大阪での大型ゲストハウス開業の経験から

この会場の開業時に600社を超える業者がセールスに訪れている。もっとも早く最も多く訪れた業種は司会業の会社であり、「受注をいただけるのであれば、値段はいくら安くても構わない」と言った。

2004年度 ゲストハウスの1年間の総売上は、34億円であった。司会料金定価 70,000円×〇 組=49,000,000円 会場側の売上 シェア1.42司会会社への支払い〇〇 円×〇 組=24,500,000円 シェア0.71%。司会者本人に支払われた予想額 〇〇 円×〇 組=14,000,000円、会場側の総売り上げに対してのシェアは、たったの0.4%である。

私が開業準備を担当した大型ゲストハウスの年間売上のわずか0.4%のシェアに、どれほど多くの司会者が汗水たらして、いじめられて、低賃金で働いていたかが証明された。

司会者として、これ以上マーケットが広がる可能性は低い。今後、競争が激化して司会者への収入は減っていくことが予想される。

そこで私は、5年以上前から考えていた、司会者を新規営業として活躍してもらうビジネスモデルを発表した。

これまで頭を下げてお願いをしていたブライダル業であるが、これからは、会場が頭を下げてお願いに来るブライダルビジネスをする。

当然ながら、司会者は話のプロである。司会者は誰よりも結婚式と披露宴の現場を知っている。いいことも悪いこともすべて知っている。

この皆様が、結婚式の新規営業として、結婚を考えるカップルに接客をしたら、すごい決定率が残るくらい決まるに違いないと思っていた。

司会の仕事を会社から貰うのではなく、自分が営業して自分の仕事を獲得するのである。しかも、1件の決定までに信じられない多額のお金が動くことも知っていただいた。(次回説明)

この時は、3月の下旬の友引の土曜日です。司会者として仕事が無いのはおかしい日です。なのにこれほど多くの司会者がミーティングに参加している。私は、司会者はそれほど仕事がないのだと先入観を持った。

私はこのミーティングでこのような話で結論とした。

「もし、ここにいる司会者の皆様方が、私の提案に賛同いただけるのであれば、そのための会社を作り精一杯応援させていただきます。皆でMC王国を作ろうではありませんか。私の意見に賛同いただける皆様は挙手をお願い致します」

会場の皆様のほぼ全員が手を挙げたのであった。

結果、東京BMC(ブライダルエムシー)サポートという会社が設立された。

 

この話には続きがございます。

 

第十部の目次へ