ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第九部 甦れホテルブライダル 2006年〜

2006年06月21日更新 

埼玉県 県民共済 ゴールドプラン

最近、埼玉県(熊谷・行田・所沢・東松山など)の結婚式場を経営している皆様方と話をする機会があった。

昔ながらの結婚式場の悩みは、県民共済の介入である。

まず県民共済ゴールドプランのホームページを見ていただきたい。

「お祝い金の範囲内でできる豪華な挙式と披露宴」と言いながら、衣裳は何着着ても52,500円、引出物は一人当たり2,100円で136,000円、なぜかブーケが8,610円となっている。

問題は、ゲストに出す料理の値段で、6,300円から10,500円になっている。これではゲストの満足はないだろう。客単価も20,000円を大きく割り込む究極のディスカウントブライダルだ。

埼玉県の経営者の皆様方は口をそろえて「県民共済にやられている」と言う。何に悩んでいるのかと言うと、一般の婚礼客が県民共済に流れ、売上が下がっていることだ。

ではなぜ県民共済と契約をして、送客をもらっているのだろうか。概ね一般婚礼だけでは予算に足りなくなって、県民共済にお願いしたらほとんどが共済からの客になってしまった。

売上も超ディスカウント商品のため何割も落ち込んでいる。(ホテルも多く契約している)当然、自力営業だけで頑張っているホテル・結婚式場もある。

私は断言する。県民共済のゴールドプランは、ゲストから祝儀をもらう結婚式の商品ではない。祝儀を持ってきた人に大変失礼な商品である。6,300円の料理を食わされたら満足するはずがない。

結婚式場が、ゲストの満足を得られない事を分かっていて、何故契約をするのか。結婚式場の経営者として、ゲストの満足を度外視したオペレーションをして、何を悩むのかこっちが聞きたい。

自分たちの営業力の無さを棚に上げて、県民共済にやられているとはよく言ったものだ。もう一度原点に戻りゲストの満足から結婚式を組み立てなおさなければならない。

そして、自信を持って営業しなければならない。そうすれば必ず、県民共済に頼らなくても売上が上がりやっていける。今後の課題は、自社の強力な営業力と商品力をもって県民共済と戦う決心をすることだろう。

 

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