ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

ホテルビジネスを考える 2005年〜

2005年11月8日更新 

特別寄稿 結婚披露宴の司会者について

2005年11月7日にまんぷく寺掲示板にベテラン司会者の方から書込みをいただきました。はっきり言って内容のすべてが理解できたわけではない。でもこの機会を利用して言わせて貰う。

私はまんぷく寺で披露宴の司会者についてほとんど書いていない。しかし、司会会社の皆様には常々提案していることがある。

この機会にまんぷく寺を見ていただいている皆様に「司会者」の現状報告をさせていただく。

一般的な結婚式の司会者は、それだけでは生活ができない。

ホテルは複数の司会会社と契約している。結婚する二人は、披露宴の司会にプロをお願いすることが多い。プロ司会者としての料金は1回6万円から10万円くらいである。

お二人が払った6万円は、ホテルが手数料として20%から30%を差し引いて司会会社に支払われる。おそらくその半額が司会会社の取り分としてプールされて残りの金額が司会者に払われる。

司会者への手取りは2万円から3万5千円程度になってしまう。毎週土日に司会をしても最大月8回程度しかできない。司会者は月に最大でも28万円しかもらえない。

結婚披露宴の司会の勤務時間は3時間程度なので時給にすれば儲かるなと思う人がいるかもしれない。これはとんでもない考え違いである。

おそらく結婚披露宴の司会者としての月収の平均は10万円前後ではないだろうか。結婚式までに新郎新婦との打ち合わせが1〜2回ある。

司会者はそのホテルまでの交通費は自腹で、スケジュールもホテルや新郎新婦の希望にあわせなければならない。都合が悪いと3回言ってしまうと仕事が回ってこない可能性が高い。(ということはほかに定職をもてないのかも)

司会者はうまくいって当たり前。名前を言い間違うなどのミスをやれば司会料没収に加えて、しばらくは仕事が回ってこない。

司会者は話すプロである。だれでもできる訳ではなくそれなりにプロになるために教育を自腹で受けている。(アナウンス学校など)

司会会社との契約は何の保証もない完全歩合である。司会会社は多くの司会者と契約をして、多くのホテルに営業に行き、多くの仕事を貰うだけで売上が上がるシステムである。

会社は売上が上がればよいので司会者が生活できないことなどまったく関係のない話。ホテルから可愛がられる司会者に多くの仕事が来ればそれでよいのです。

ホテルは司会会社を下請けと思っている。ホテルが予約件数を減らす中で司会会社は何とか受注を貰おうと必死で営業している。

ホテルは下請けに偉そうにするなら下請けの皆様方に生活を保証する義務がある。気に入った司会者がいるなら年間200件の司会を紹介して初めて偉そうな態度をとってほしい。

自分たちの営業力に陰りが出てくると下請けに負担をかけるだけしかできないではないか。司会会社も恵んでもらう営業など限界が来ている現実をもっと見つめるべき。

私は3年前から司会会社の皆様にある提案を出し続けている。プロの司会者のテクニックを利用してホテルブライダル営業に貢献する方法を。

この方法が実現したなら司会者は一日最大50万円の報酬を手にすることができる。しかもホテルのほうから「ぜひお力を貸してほしい」と頭を下げられる。

プロの司会者と司会会社に言う。頭を下げる営業から、頭を下げさせる営業を考えたとこがありますか?

いつまでのホテルのコバンザメを続けていたら「愚痴」しか出て来ませんよ。

私のアイデアを聞きたい人はご連絡ください。お会いしてご説明させていただきます。きっと目からうろこがでるでしょうね。

 

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