ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第七部 外から見たホテルビジネス 2002年〜

2003年6月13日更新 

リゾートホテル大研究 久米アイランド その1

何でもできるはずなのに何にもしないでいる

2003年5月26日 まんぷく寺ファミリー5名は始めてのリゾート、沖縄久米アイランドを訪れた。沖縄本島から飛行機を乗り継ぎ30分で到着する。

お迎えの車に乗り込み20分でリゾートホテルにやっと到着した。大阪の自宅を出て6時間の長旅であった。

想像以上に静かな島に驚いた。沖縄本島とは何もかも違う。

さっそくホテルから徒歩1分のビーチに行った。ほとんど人もいない静かなビーチ。(梅雨だから)

5月なのに日差しが強くジリジリ焼ける。ビーチには白いビーチチェアとパラソルが置いてあった。そこに腰掛てパラソルを開いた。

係りがやってきて「すいません、このチェアとパラソルは有料でございます」と言った。「あ、そうですかすいません」と言って離れた。

このビーチチェアはホテルが営業しているのだろうかと思い、ホテルに戻って聞いてみた。どうも直営ではないようだ。

ロビーのビーチデスクでこのチェアとパラソルの値段を確認した。それぞれ1500円で両方借りると3000円になる。(一日レンタル)

「そうかリゾートに来れば何をするにしても何でも料金がかかるんだ」

昔、フランスのニースにあるネグレスコホテルに宿泊した時、仕切られたビーチにある素晴らしいチェアとパラソルが無料で一日中使えた。

それに比べて日本のリゾートは何をするにしても高いお金がかかる。(観光客プライス)

高い安いの問題ではなく価値観の相違と考える。なんでチェアとパラソルに3000円も払わなければいけないのかを考えた。

動くたびに金がかかるリゾートも楽しいのだろうが、金をかけないリゾートは楽しくないのだろうか?

何でもできるリゾートだけど何もしないで過ごすリゾートも良いのではないか?

特にこの久米島はそんな島だろうと勝手に判断した。帰る日にこのリゾートの過ごし方が良かったか悪かったかが分かるだろう。

何でもできるはずなのに何にもしないでいる。そうしようと決めた。

 

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