ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第十四部 侵入取材 銀座のレストラン残酷物語 2015年

 

 潜入取材 銀座のレストラン残酷物語 その17 2015/8/29

 

この話は事実を元に書かれています。

実際にその会社に就職して体験した事実を報告します。

二度と私のような犠牲者を出してはいけないという思いです。

この会社の支配人(店長職)は、何十人も1か月以内に退職している。

その理由が「うつ病になって」である。

いまどき、こんな会社があったのか!!

 

休みの日に必ず電話がある会社!

 

この会社の募集要項の支配人職として、

週休二日制と書いてある。

 

日本料理の横浜店は年中無休の店です。

シフトでは、せいぜい週1回しか休めない。

まあ、三か月間は週一回の休みでいいかと思っていた。

 

 

初めて休んだ次の日、社長から電話があった。

「勝手に休むな」と。

 

次の休みの前の日、報告書にこう書いた。

「明日は公休をいただきます」

 

休みの日、午前8時に携帯電話が鳴った。

憎き常務Yからだ。

「悪いけど、本店にヘルプを出してくれる?」

「え、私は休みですが」

「誰でもいいので」

 

これは、店から人を出せないことを承知で、

「お前がヘルプに来い」と言っている。

急いで用意をして、銀座の本店に出かける。

別に私でなくてもできる宴会サービスをする。

 

午後4時ごろ、解放されて自由になる。

公休が潰れたので、横浜に戻り仕事をすると報告書を書かされる。

 

黙って帰ることにする。

見事に証拠が残らない公休出勤である。

 

 

 

次の休みの朝も電話が鳴った。

憎き常務Yからである。

「悪いけど、本店ヘルプできる?」

 

またまた、急いで用意をして本店に2時間かけて出かける。

 

社長から決して電話がかかってこない。

上から言えることだけ自分で電話を掛けるが、都合が悪いことは必ず常務か総務に電話をかけさせる。

経営者と思えないひきょうなやり方である。

 

そして、横浜店のスタッフがこう言った。

「忠誠心を計っているんです。これまでの支配人もそうでした。」

 

何と!休むという日に本店ヘルプに呼び出すことで忠誠心を計っているとは!

 

 

 

 

つづく

 

 

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