ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第六部 ホテルのブライダルビジネス 2002年

2002/4/4  更新 

ホテルブライダルの危機 その3

2002年4月現在、ホテルのブライダルビジネスは危機を迎えている。この現状を理解しているホテルマンはいるのだろうか疑問でもある。

ホテルが下見見学者を増やす為に多額の広告費を使い結婚専門誌に広告をだす。決定組数を増やす為に多額の費用を掛けて「ブライダルフェアー」を実施する。

しかし、予算組数には達しない。やはり結婚式場紹介所に頼るしかないとセールスをかけて紹介してもらおうとする。

結婚紹介所回りの為に婚礼セールという人件費もかなりかかっている。しかも、紹介してもらうと料理と飲料の売上に対して○○%の手数料を取られる。

紹介組数が増えれば増えるほど利益が目減りしている。もう赤字になっているかも。

現在、最も恐れないといけないことは、専門誌が式場紹介業務をはじめたこと。ゼクシィのゼクシィなび、けっこんピアのぴあデスク、アイウエディングのアイデスクなど。 (アイウエディングは廃業2006)

下見を増やすための宣伝広告。ブライダルフェアーの告知広告。紹介業務の手数料とホテルブライダルを食い物にしているのに気づいているのだろうか。

持込の罪と罰でも説明したが、結婚情報専門誌は持ち込み業者からも広告費をもらって、持ち込みゲリラ業者を助けている。これによりホテルへの持込が増えて営業妨害をしている。

ホテルが自前の営業では予算の達成ができない。それにより結婚情報専門誌のいいなりになり多額の費用を根こそぎ持っていかれている。

このやり方を続ける限り、組数が上がっても、売上が上がってもスタッフの給料は上がらない。

この事実に対して防衛策を講じないとホテルブライダルは壊滅する運命をたどる。

これをホテルブライダルの危機その3と言えるのでは?(その4に続く)

 

この原稿は2002年作成 2006年再読

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