ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第六部 関東ブライダルビジネス 1999年〜2002年

2002/3/7  更新 

ブライダルゲリラ業者に気をつけろ

私たちはお二人が挙式とパーティを行う施設を作る。この施設でのオペレーションを責任もって行うために、各専門分野の協力会社と契約を結ぶ。

この協力会社を選択することは、お二人や招待客の満足度に大きく影響する最も重要なことである。

ドレス、写真、ビデオ、花、メイク、司会など多くの協力会社と契約を結ばなければいけない。そのひとつでも苦情を買うようなレベルの会社があれば施設全体の責任になる。

場合によっては多額の保証金をお預かりして、責任あるオペレーションの運命共同体とすることも必要である。

ホテルも式場もゲストハウスもレストランもこのように協力会社を選び契約している。それはお客様に対して責任をもつ為である。

いずれの施設にせよ、そこで契約している協力会社はレベルの高いプロ集団と言える。

私たちはこのような考えから、プロのチームを編成してオペレーションを構築している。少しでも満足度の高いオペレーションにするため日々話し合いや教育を続けている。

ところが最近持込を希望する人が多くなり、我々の頭を悩ませている。

原因はゼクシィなどの結婚専門誌に多くの業者が価格破壊並みの料金を提示して広告を出している為である。

広告を見たお二人が価格的な魅力でそのお店に訪れる。初めての経験であるお二人に大きな罠が仕掛けてある。

自分たちの商品を買わせ、施設に持込をさせる悪知恵を教え込む。1度でも持込が成功すると、契約店でもないのに契約店であると嘘をつく業者さえある。

私はこの持ち込み業者の「してやったり」という仕業に何度もいやな思いをして、招待客から苦情を言われたことがある。

ホテルのブライダル担当者の皆様に申し上げる。責任あるオペレーションを目指すならば「ブライダルゲリラ業者の持込」を許してはいけない。

最初から持込を言うお二人に対しては「お断りしている」とはっきり言うべきだ。その方が招待客が喜ぶ結果になるのだから。

しばらく持込による「罪と罰」と題して具体的事例を紹介する。

 

この原稿は2002年作成 2006年再読

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