ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第六部 関東ブライダルビジネス 1999年〜2002年

2002/1/30 更新 

安心のホテル こだわりのゲストハウス

ホテルで結婚式を挙げると言えば反対する両親はまずいない。ゲストハウスで結婚式を挙げると言えば反対する両親もいる。

それは招待する側である両親にすればホテルが安心だから。ゲストハウスという聞きなれない言葉を言われるとよく理解できないので反対する。

結婚披露パーティはトレンディドラマと説明した。

ホテルの披露パーティのドラマを新聞のテレビ覧を例えに説明しよう。朝から同じ内容の2時間ドラマが何度も放送される。それは新郎新婦という主役の名前だけが違う同じ内容のドラマ。

色々なホテルのドラマも内容はほとんど変わらない。変わらないからプランというドラマの値段の違いだけをアピールしている。

皆さんもホテルの結婚披露パーティというドラマを見たことがあるだろう。出席する前にこのドラマの結末が分かってしまう。おもしろいだろうか。

それに比べてゲストハウスは筋書きのないドラマが毎回放送される。出席するまでそのドラマの内容は分からない。新郎新婦のこだわりのストーリーになっているから。

私は日本全国のゼクシィをすべて見た。ホテルマンは認めないだろうがホテルでやっているドラマは日本全国ほとんど同じ。(北海道の一部を除く)

一生に一度の自分が主役のドラマを、安心だからといつまでも申し込んではもらえない。

早くそのことに気づかなければならない。気づいているホテルもあるが「ゲストハウス風ウエディング」などとごまかしてもダメだ。

安心のホテルからおもしろくないホテルに変わりつつある。一刻も早く対策を講じないとどうなっても知らないぞ。

 

この原稿は2002年作成 2006年再読

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