ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第六部 関東ブライダルビジネス 1999年〜2002年

2002/2/7 更新 

婚礼紹介エージェントにたよるな

東京のホテルで同じレストラン部門で働いた元同僚に会った。それも婚礼紹介エージェント主催のセミナーで。

私、「お、久しぶり。今何してんの?」彼、「婚礼セールスをしています」私、「どんな仕事なの」彼、「婚礼エージェント回り」私、「一日中回ってるの」彼、「そうです」

私、「それって面白い?」彼、「全然」

ホテルに婚礼を紹介してもらう為に一日中エージェント回りをしている。各営業所のおば様方にペコペコお願いする訳だ。

現在、首都圏で挙式会場を決めたカップルの70%が雑誌を見て決めている。婚礼紹介エージェントからは12%である。残りはその他。

そのホテルの年間挙式組数は700組(推定)で、その22%にあたる140組がエージェント紹介。

ざっと計算したところ、一年間で1700万円も婚礼紹介エージェントに手数料を払っている。聞けば婚礼セールス専門職が2名いる。彼らの年収を加えると3000万円ほど婚礼エージェントに頼る費用をかけている計算。

これほどの費用をかけて、おば様方にペコペコする職種が存在すること自体おかしい。婚礼ビジネスをまったく分かっていない。

もっともっとお二人が叶えたい結婚式をつくる為にお金をかける方法がある。ただでさえ経費節約と言われているのに、これでいいのでしょうか。

エージェント主催の会場で、彼「あ、どうもいつもお世話になってます」とペコペコ。おば様方「あ、どうもどうも」私、「お前、とても似合ってるよ」彼、「・・・・・」

2003年2月東京プロデュースが会社更生法を申請しました。もうエージェントに頼る時代でなくなった証拠である。

2006年9月 このエージェント担当者はすでにホテルを辞められています。

この原稿は2002年作成 2006年再読

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