ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」   たべもんや三度笠 

 明石 玉子焼 よこ井   2002/7/17

明石市本町1-1-15 ピア118ビル1F 078-6913-0063

 関西に来たなら明石へ行って本場の明石焼きを満喫しようとなった。

2002年7月17日(火)我々4名は愛車「白ねこ」を転がして明石へと向った。

私の記憶ではこの辺に美味しい明石焼のお店があったはず。

魚の棚商店街をうろうろ。この商店街は生きてるタコが売っている。

うろうろしながら探していたらそのお店があった。

本日の1番目のお店として迷わず入った。客は誰もいなかった。

本来温かい出汁に浸けて食べるのが明石焼と思っていた。ここのは冷たい出汁。

店主に何気なく話しかけた。

ここの明石焼の出汁は何故冷たいのですか?

「熱いたこ焼に熱い出汁につけて食べれば火傷するだけでしょ。

本当に美味しいたこ焼ならば冷やしても美味しいものです」

ここの店主、学者のごとく明石焼を語り始める。

「本来、明石焼とは陶器のことです。明石では玉子焼という」

「うちは大正時代から明石焼を出してきた本家です」

「昔は1個、2個とばら売りしてた。だから冷めても美味しくなければ」

次から次へと明石焼の真髄を語り始める。「・・・・・・・・・・・・・・」10分以上。

この理論には納得する部分が多く、これまでの明石焼の概念を否定するもの。

さんざん理屈を聞かされ、その気になった我々の前に「玉子焼」が運ばれた。

関東から来た3名のスタッフも半信半疑で「玉子焼」を口に含む。

「美味しい!!」

これまで知らなかった「玉子焼」の香りが口の中でプルプルはじける。

本当に美味しい。お見事!!!

店主いわく、後継者がいないそうだ。

おばさまが一人で理屈を述べながら営業している。

これ以上発展する要素は見当たらない。どうすればいいのだろう。

この商品があれば全国になれる。

このまま終わっていいのだろうか。とても残念だ。

飲食店経営のプロなら「全国区の玉子焼 よこ井」にできるだろう。

極めてもったいない美味しいお店だ。

見事なほどの理論で、美味しい玉子焼を食べさせるこの店に一度笠を捧げる!

「お、次どこ行く」

注)2003年7月に再来 商店街の中にお店が移っていました

 

たべもんや三度笠へ