ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」
第二部 グァム海外リゾートホテルビジネス 1991年〜1995年
G リゾートのマーケティング開始
2001/8/22更新
大逆転ホームラン すべての準備が整い、いよいよ商売を始める時が来た。問題は他ホテルでオプショナルツアーを買われたお客様の送り迎えをどうするか。 ツアーデスクのおば様は「何時にどこに迎えに来るの」と電話をかけてくる。ツアーデスクはけっこう忙しい。お迎えの手配で電話応対が多いとじゃまくさくなり売ってくれなくなる。 私の計算では1日40名がオプショナルツアーを買ってくれる。いちいちホテルカーではお迎えに行けない。 「ようし大型バスを毎日定期的に他のホテルに向けて運行するか」というアイデアが浮かんだ。 バス会社の社長と何度も会い交渉を続け、契約にこぎつけた。お客様1人でいくらという契約。 バス会社の社長は25年間グァムに住んでいる。1つのホテルが大型バスを定期運行するなど一度も聞いたことがないと驚いた。 こうして30年前にグァム観光がはじまって以来、初のホテルバスが毎日走ることになった。結果、1年間で12,000人ものお客様を他のホテルから連れてきた。 このアイデアが年商8億円のホテル料飲部売上を14億円に引き上げた。 大阪で8年かけて6億を売った金額が、バスを出すというアイデアだけで同額を売った。これは大逆転ホームランと言ってもいいのでは。 これまでグァムに赴任した日本人ホテルマンは多くいたと思う。でも、バスを出すというアイデアが無かったことになる。(アイデアはあったが実施にはいたらなかったのか) ホテルで働く皆様、料飲はコーヒー1杯の売上を積み上げる商売である。宿泊は1部屋の料金を積み上げる商売である。 このような商売にホームランはない。でも、もう一度考えてみてはどうか。どこかにヒントがあるような気がするが。 いよいよグァムでの結果報告となります。具体的な数字を前年対比で報告いたします。
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この原稿は1995年作成、時代錯誤のご理解をお願い致します。
2006年再読