ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第二部 グァム海外リゾートホテルビジネス 1991年〜1995年

A 500室の巨大ホテル開業

2001/7/29更新

物価はビール40円 日清ラ王800円

日本だけで生活していると日本の物価に疑問はもたない。これが外国の物価を知るとびっくりする。今回はグァムの物価を紹介する。(当時$1=100円で換算)

私は新聞の広告を見て本日のセールを調べる。お酒はどこでも売っているので$1でも安い広告を見つけて買いに行く。

バドワイザービールは24缶で1,000円、1缶40円。ジャックダニエルは1本1,000円。コカコーラは24缶で600円、1缶25円。

ガソリンは1リットル30円。カリフォルニア米10キロ800円でとても美味しい。マクドナルドハンバーガー50円、煙草マルボロ赤150円。牛肉ロース1K400円などなどとても安い。

これらの食生活で問題ない人の食費はとても安い。でも私は日本人なので日本の食材が必要になる。日本の食材はジャパンマーケットと東京マートなどで買い求める。(毎週火曜日が空輸で来る日)

日本からの大根1本1,000円、豆腐500円、各種カップラーメン500円、日清ラ王800円。スーパーで日清ラ王800円を買おうかどうか悩んでいるのぶおじさんを想像してください。

街場のレストランでの食事も日本料理以外は$20で満腹だが、日本料理ののれんをくぐれば$50は覚悟、すし屋は$100を覚悟しなくてはならない。

ホテルに泊まる日本人客はこの物価を知らない。ホテルレストランの料金を決める基準は、あくまでも日本のホテルに比べ割安感を演出することである。

私は、ホテルレストランの商品価格を決めた。朝食1,500円、昼食2,000円、夕食5,000円から10,000円とした。この価格は他のホテルより若干高めに設定した。

ドリンクメニューもこの基準で決めた。コーヒー350円、ビール350円、ウイスキー500円などは日本のほぼ半分。

オープン後に気づいたのだが、日本人観光客だけでは予算を達成しない。つまり地元の人々が利用しないと隙間が埋まらない。

これらのホテル価格は地元の人々にとって信じられない高価格となった。そしてあのホテルは高くて利用できないという評判になってしまった。

これまでの説明のようにマーケットは極めて厳しい判断を下した。これからは予算達成に向かって長い険しい戦いが始まる。

 

この原稿は1995年作成、時代錯誤のご理解をお願い致します。

2006年再読