ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」 コラム

日本の酒税法 2005/10/27 

2005年10月現在の話。

お酒を買うと日本国に酒税という税金が徴収される。

本年度になって酒税収入が4.7%の減収になっている。

2001年からの比較では15%も減収という数字。

原因は何でしょうか?

ビールのかわりに割安の発泡酒が売れたこと。

発泡酒の酒税率を上げたら第3のビールがもっと安く販売されているから。

税収入が減った日本政府は第3のビールにも増税しようとしています。

日本政府の皆様方はいったい何を考えているのでしょうか?

日本国民が本物の酒の税金が高いと仕方なく安物の偽物酒を飲んでいる。

安物の偽物酒にまで増税して、偽物酒まで高く飲ませようとしている。

日本国民がアルコール中毒で倒れようが税金が入ればそれでよしということか。

本物の酒とはについて考えてみる。(今回はビールについて)

本物のビールとは「麦芽、ホップ、水」を原料に作られるもの。

日本で本物のビールは(一般市販のビール)エビスとモルツしかないのである。

日本の酒税法の定義で「上記材料に政令で定める物品を加える」のもビールと認めている。

その物品とはビールの材料に書かれている「コーン・スターチや米」など。

混ぜ物をしていても麦芽が67%以上入っていればビールとして売ってよい。

それのほうが税収が増えるからです。

350mlの缶ビールでは77円の税金をとられてしまいます。

ビールと言えない発泡酒は麦芽の比率が25%以下のビールもどき。

350mlの缶発泡酒は50円の税金が取られます。

その割りに安いのは原価の安い材料を使いビール風味を出しているから。

では第3のビールとはいったい何物でしょうか?

サッポロドラフトワンはえんどう豆、キリンのどごしは大豆タンパク。

サントリースーパーブルーは発泡酒に得体の知れないスピリッツを混入。

アサヒの新生はホップ、糖類、酵母エキス、大豆ペプチド、カラメル色素が原料だ。

第3のビールとは泡立つ黄色い得体の知れないアルコール飲料である。

350mlの缶第3のビールは24円から27円の税金が取られます。

ディスカウント酒ショップで350ml1ケース(24缶)を買うとする。

ビール(もどき含む)は4,000円前後。

発泡酒は3,000円前後。

第3のビールは2,000円前後で売られている。

テレビのコマーシャルで「ビールのようなおいしさだけ」がアピールされる、

発泡酒や第3のビールはこの値段の違いから「同じようなものなら」と売れている。

日本全国のシェアはビール53.3%、発泡酒28.1%、第3のビール18.6%。

良心的な飲食店はビール以外出さないので、

家庭での発泡酒や第3のビールのシェアは相当高くなっている。

余談だが管理人の父親はすべてが同じビールと思って飲んでいる。

 

私はビールメーカーの皆様方が一番悔しい思いをしていると思う。

本物の酒を造っても異常に高い税金を課せられる。

売値を下げるために仕方がなく偽物の酒を作らざるをえない。

それがまた売れたらそれにも増税しようとしている。

発泡酒の税制を考える会

ビール酒造組合

皆様、安いからといって偽物の酒を買うのはやめよう。

高い本物の酒を買えないのだったら飲むのをやめよう。

そのほうが長生きできるぞ!

 

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