ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」 コラム

新卒者用 面接ノウハウ その2 2002/7/9 

その1を受けて具体的事例を指摘する。

@ 自分の将来に対するビジョンを考えよう。学生時代に学んだことを生かせることが前提。

  理工学部の学生さんがブライダル業界に入りたいと言う。その理由はドラマ「ウエディングプランナーを見たから。」では、何の為に大学4年間学んだのでしょうか?そのレベルの理由で応募する人を認められますか。

A そのビジョンに対する、自分の人に負けないセールスポイントを見つけよう。

  会社説明会のアンケートで「あなたは、人生にとっての”仕事”をどのように考えていますか?」との質問に多くの学生さんは「自分を成長させる場」など自分本位の意見を書いている。皆様の成長を助ける為に雇うのではないのです。アンケートを何十枚も並べると不思議なくらい同じようなことが書かれている。多くの人が同じように書いているということは、こう書きなさいというマニュアルがあるとしか思えない。それは人に負けないセールスポイントにはなりえない。

B そのセールスポイントは学生レベルでなく世間的評価で考える。

  多くの人のセールスポイントは学生時代の出来事を述べる。○○サークルのリーダーをして人をまとめていました。これでは面接官の気持ちは動かない。スポーツをしていてインターハイや国体に出場しました。と言われると「すごい」と思う。一人、「弁論大会に出ました」という人がいたが「セールスで成功するのでは」と思ってしまった。要するに学生生活内の出来事では世間が評価しないと言うこと。

C 業界を選んだ理由をハッキリ言う。会社を選んだ理由をハッキリ言いう。

  「何故この業界を選んだのですか」と聞くと「大変興味を持ちました」と言う。「何故、大変興味を持ったんですか」と質問すると「夢を売る商売と思ったからです」と訳の分からない説明をする。これでは色々な業界や会社に当てはまる答えなので評価できない。

D その業界のことやその会社のことをもっともっと調べておく。

  会社説明会から面接に望むまでかなりの時間があったはず。「最近映画を見ましたか?」という質問には「はい、○○を見ました」と明快な答えが返ってくる。この業界や会社のことを調べましたかという質問には「・・・・・・。」と的外れな答えが多すぎる。面接する時間は僅かしかない。その僅かな時間で数字を交えた説得力のある答えを用意するには、たった数時間の調べでできる。いかにも就職できればいい程度の考え方で面接にきているのがすぐばれる。

E 自分を雇えば業界が発展すること、会社が発展することを考える。

  経験者の面接には過去の仕事の実績を聞く。明快に数字で実績を説明する人は「できる」印象を持つ。新卒の場合は数字による実績が説明できない。しかし、数字を入れなければ「できる」印象は持てない。数字による説明ならば、まんぷく寺のマーケット分析さえ読んでいれば簡単に導き出せる。それもできない大学生であれば「何してたの?」と思って×と書いてしまう。

これで分かっただろうか?学生さんは自分をアピールする。でも、本当はそんなこと聞きたくないのだ。

「私を雇えば会社にこのようにいい効果が必ずでます」と自信をもって言ってください。そうすれば眠そうに聞いている面接官の目が輝きます。

自信をもって伝えるノウハウは、カーネギーの話し方教室という本に書いています。皆さんの健闘を祈る!

 

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