ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」
第三部 大阪ミナミホテル企画ビジネス 1995年〜1996年
2001/9/17更新
なにわの披露宴を考える 私の友人が広島県福山市のホテルで結婚披露宴をした。出席して感じたことは「わざわざ広島に来たのに、料理や演出などは大阪と同じだ」 逆の立場で考えてみた。大阪に結婚披露宴で来られた皆様も「せっかく大阪に来たのに、どこも同じだ」と思っているに違いない。 大阪に来て良かったと思っていただける「結婚披露宴」の開発だ。 商品づくり=大阪らしい料理や飲料は何か。きつねうどん、夫婦善哉、お好み焼きなどを大阪屋台ロードにして並べる。(現在のデザートブッフェの感覚) ビールは関西風味にしてお酒も池田の銘酒「呉春」を用意する。 とにかくこの大阪らしい披露宴はどうすればできるかを色々考えた。名前も大阪披露宴にするよりも「なにわの披露宴」のほうがインパクトがあるな。 料理や飲料だけではインパクトに欠ける。何か演出が必要だ。すぐに思いついた「吉本興業の演出」だ。 おそらくほとんどの皆様が吉本興業と聞くと、お笑いだけを思い浮かべるに違いない。実際はなにわの伝統芸能を継承する立派な会社である。 笛や太鼓や三味線で披露宴を盛り上げればご招待客も喜ぶだろうな。 おおむねこのような考えで「なにわの披露宴」の原案とした。 私のいたホテルチェーンは日本全国にホテルを経営している。この地方色を出した披露宴は、日本中で商品開発ができる。 例えば、東京では「結婚じゃん」京都では「結婚どすえ」博多では「結婚すると」などなど。 大阪らしい結婚披露宴を実施する為の企画書は「なにわの披露宴 結婚でんねん」というネーミングで提案することに決めた。 たった3枚の企画書をワープロで作った。 次はたった1人で出かけた吉本興業をお伝えします。
|
この原稿は2001年作成
2006年再読