ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」
第一部 ホテルレストランビジネス 1982年〜1990年
第二章 オリジナルマーケティング戦略
客づくり 企画の成功例
2001/7/16更新
切手代2万円が150万円に化ける 実施レストラン フランス料理 1988年7月 テーマ「歳時記 パリ祭」 ターゲット「顧客」 目的 入客増 私は、当時馴染みのなかったフランスの革命記念日「パリ祭」を歳時記として紹介していた。毎年特別メニューを出していたが、7月14日前後はマーケットの動きが鈍かった。いわゆるジリ貧状態に陥る寸前であった。 例年のような製作物もやめ、最小経費で効果倍増のアイデアを探していた。 その年の6月にフランス出張があった。そうだ、フランスからお誘いの手紙を出そう。 我がレストランの顧客は多くのダイレクトメールを受け取っているに違いない。毎回同じ封筒では中身を確認せずにゴミ箱の可能性は高い。 エアメールの封筒も便箋も日本で買い、文面も宛名のタイプ打ちもレストランスタッフで作った。「私は今、パリ祭の準備でパリに来ています。今年のパリ祭は違いますよ」とシャレで書いてみた。 フランスから投函した。そして効果があった。 「びっくりしたわ」と言いながら多くの顧客が訪れた。通常ダイレクトメールの利用率はよくても2%と言われている。百円の切手代で5万円のお誘いだから。 この国際メールのレスポンス(利用率)は15%の実績を残した。売上にして150万円。経費はたったの2万円。 海外旅行に行く人は回りにいくらでもいるではないか。そんなに困難な事ではない。 要するにダイレクトメールを捨てられない為にはを考えた結果である。
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この原稿は1994年のものです。少々時代錯誤の部分があることをご理解ください
2006年再読