ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第一部 ホテルレストランビジネス 1982年〜1990年

第二章 オリジナルマーケティング戦略

客づくり 企画

2001/7/12更新

企画の広告

レストラン企画で売上げ規模が小さい場合広告は経費倒れになる。新聞や雑誌に広告を載せると最低30万円からである。

しかし無料で載せる方法がある。記事にしてもらうのである。

新聞や雑誌の記者はネタを探している。企画の内容をニュースリリースとして新聞や雑誌各社に送付する。記者の目にとまると取材してくれ、記事として無料掲載してくれる。

広告よりも記事のほうが消費者は信用する。よって、その効果は大きい。しかも30万円くらいのスペースが無料になる。

ではどのような企画を記事にしてくれるかを説明する。

雑誌は3ヶ月前に発送する必要がある。現在、グルメ記事を載せないと雑誌は売れないと言われている。クリスマスやバレンタインデー企画は必ず特集がある。多くの人が関心を寄せる歳時記企画が効果的である。

とにかく早めに案内を出し続けると、先方から取材をしたいと連絡が入る。新聞はユニークな内容を探している。

私は、企画の提案から新聞受けする内容にしていた。「大阪食肉コンクール優勝牛入手、フェアー開催」など。

各新聞社によって、掲載内容が違うので新聞社の特色を読むことも必要。日頃から、新聞・雑誌に注意してどのような企画が記事になっているかを研究する。

新聞・雑誌共に、ディナーに○組○名様ご招待などと案内すると掲載確率が上がる。

テレビに仕掛けるのは困難である。もし、テレビ局から取材の申込があったら絶対に受けるべきである。その効果は新聞雑誌の比ではない。放送後、電話が鳴りっぱなしという経験もした。

いずれも無料で記事にしていただくことをパブリシティという。いかにして、パブリシティを獲得するかが企画で儲けるかの分かれ目である。

私は、数年後に経費0円で宣伝効果5億円というオバケ企画を発表した。詳しくは第3部ホテルの企画で説明する。

この原稿は1994年のものです。少々時代錯誤の部分があることをご理解ください

2006年再読