ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」
第一部 ホテルレストランビジネス 1982年〜1990年
第二章 オリジナルマーケティング戦略
客づくり 顧客獲得大作戦
2001/7/10更新
女性顧客大作戦 その2 女性のグループは多い。通常この人たちは評判のお店を回っている。これを私は回遊魚と名づけた。ようし、根魚にしてみようと考えた。 ランチによく奥様グループが来られる。そのグループの幹事役(特に仕切りたいタイプの方)をターゲットにする。 例えば、お飲物の注文も全員に問いかけるのではなく幹事に「皆様のお飲物はいかがいたしましょうか」と伺う。すると「みなさ〜ん、どうしますか。ワインにしますか、ジュースにしますかと」と皆様に聞いてくれる。幹事の心理は「自分が勧めて来たので皆様に喜んでもらいたい」である。 よって特に幹事の顔を立てた演出が必要である。幹事の前ではスタッフがペコペコしている。すると幹事は「皆様に喜んでもらって、私の顔がたったわ」 この言葉をいただけたなら、必ず再び来店される。次週は隣のお友達と、その次はPTAの皆様と。又その次は家族の誕生日で。 最近テレビで料理番組が多くなっており、奥様の話題も料理に関することが多いはず。その中の1人が「この前行ったあの店よかったわよ、今度みんなで行きましょう」と言えば皆様大賛成して来ていただける。 芋づるのように最初にしっかりとした芋(幹事)を引っ張ると、次々に大きな芋が上がってくる。これが口コミの原理である。 こうしてレストランのランチはオシャレな女性客で賑わい続けた。女性の口コミの威力は接待売上げを完全に吹き飛ばした。 この作戦の成功で「不景気で接待客が減少しています」という言い訳を言わなくて良かった。 私は、お客様の都合で何度も来られる方をリピーターと呼んでいる。こちらの都合で来てくれる人だけ顧客と呼んでいる。(DMなどで来ていただける方) この作戦で本当の顧客が何百人とできた。私の顧客の年間使用額1億円以上。 それは耳元でささやくだけで。
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この原稿は1994年のものです。少々時代錯誤の部分があることをご理解ください
2006年再読