ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」
第十部 ゲストハウスの中に僕がいた 2006年-
独立秘話 その11 この施設を貸してもらうことを前提に考えて参りましょう。 この別荘は、今では管理会社の持ち物になっております。但し、年2−3回は本当のオーナー様が利用する別荘でございます。 まず、ブライダルのマーケットについて調べます。この施設があるのは、大都会に住むお金持ちの別荘がちらほらあるリゾート地です。 ブライダルビジネスを考える上で、マーケットの数は重要です。ではこのリゾート地区にどれほどの婚姻届があるのでしょうか。 調べますと年間435組の婚姻届がございます。同じマーケット内に競合する立派なホテルが3ホテルあります。そうするとこのリゾート地に住む皆様方だけをターゲットにしたブライダルビジネスは成り立たない。 リゾート地元の皆様をターゲットにしても、年間で20組の予約受けが限界でしょうか。やはり大都会の皆様方もターゲットにしなければなりません。そうすると大都会の皆様向け「リゾートウエディング」を商品化しなければなりません。 我々がウエディング施設として借りることができるのは、正月と夏休み期間を除く土曜・日曜・祝日でございます。年間稼動は最大80組でしょうか。 この施設の規模と回りの環境を考えると、当面1日に1組が限度でしょうね。それでは年商は幾らになるのか計算して見ます。 80組×60名×40,000円=192,000,000円(1億9千2百万円)おそらくこの数字が上限でしょうね。 では予約受けがうまくいかなかった場合の年商は幾らになるか計算しましょう。 40組×40名×35,000円=56,000,000円(5千6百万円)おそらくこの数字はクリアできるでしょう。この数字が積み上げられないならこのビジネスを辞めるべきですね。
それではこの年商を考えながら、開業準備室の開業時期とスタッフの数と宣伝広告などの戦略など、いったい開業するまでに幾らかかるか考えてみましょう。 開業準備室は、大都会の駅前に小さくてもよいが、接客サロンが必要になります。大都会だと高そうですね。 スタッフは結婚を考えるカップルに、商品を紹介するセールススタッフが1名必要ですね。各業者さんとの打合せや現地へのご案内など、準備を行なうスタッフがもう1人は必要ですね。 チョット待ってください。この別荘には人は要らないのでしょうか。いつでも見学できるように1名は常駐しておく必要もございますね。 かなり経費がかかりそうなので、詳しい経費の算出は次回に繰り越します。 つづく
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