ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第九部 甦れホテルブライダル 2006年〜

2006年11月22日更新 

最強のホテル再生術のすべて その2

 

ブライダルプロデュースが買い取ったホテルフランクスは、ブライダル屋のアイデアにより大きく変った。どのように変ったのかを、この本「最強のホテル再生術のすべて」から抜粋します。

宿泊に関して、

・ウエルカムフルーツの提供 3日前までに予約をしたゲスト全員に部屋にフルーツをプレゼント。

・宿泊者専用のバー 1,000円で利用できる、セルフの飲み放題のバーを作った。

・ディズニーランドのファミリー客用に、2段別ベットが入ったファミリールーム 

・前日に朝食を申し込むと、1,800円が1,000円になる、特別割引バイキングの提供。

というような斬新なアイデアを容赦なく実施した結果、年間宿泊稼働率85.3%となり幕張地区トップの地位をとった。

一方、お得意のブライダル部門(改装前は年間270組)では、

宴会場などの改修を実施して、実質4宴会場となった。結果、4会場で年間647組を受注、1会場年間平均160組、客単価41,483円、平均人数71.3名、一組単価約295万円となった。加えて二次会の受注が223組獲得は立派な結果。

これらの改装で驚いたのは、一般宴会で年間6000万円を売る宴会場を、挙式専用チャペルに改装したことである。本では「ブライダルを20組の受注をすればいいのだから」と書いてある。ホテルマンは「一般宴会が大事だから」と優先順位を逆に考えてしま う。

ブライダル専門家がホテルのオペレーションを担当すれば、これほどまでに儲かる方向に激変するのだろうか。

私は別にブライダル屋がやったからだとは思っていない。誰がやってもトップのやる気と、現場のやりがいがあれば、必ず結果がでる。

ブライダル屋はブライダルしか生きていく道がない。だから、24時間、365日ブライダルの事を考え、一生懸命必死でオペレーションしている、だから結果がでるのである。

多くのホテルの人は、ブライダルの売上が欲しいと口をそろえて言うが、誰もブライダルがだめでも死ぬとは思っていない。ここにホテルマンの甘さがある。

ホテルのトップが、ブライダル屋以上に必死に取り組めば、ホテルブライダルはブライダル屋には負けない。

 

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