ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」
第九部 甦れホテルブライダル 2006年〜
最強のホテル再生術のすべて その2
ブライダルプロデュースが買い取ったホテルフランクスは、ブライダル屋のアイデアにより大きく変った。どのように変ったのかを、この本「最強のホテル再生術のすべて」から抜粋します。 宿泊に関して、 ・ウエルカムフルーツの提供 3日前までに予約をしたゲスト全員に部屋にフルーツをプレゼント。 ・宿泊者専用のバー 1,000円で利用できる、セルフの飲み放題のバーを作った。 ・ディズニーランドのファミリー客用に、2段別ベットが入ったファミリールーム ・前日に朝食を申し込むと、1,800円が1,000円になる、特別割引バイキングの提供。 というような斬新なアイデアを容赦なく実施した結果、年間宿泊稼働率85.3%となり幕張地区トップの地位をとった。 一方、お得意のブライダル部門(改装前は年間270組)では、 宴会場などの改修を実施して、実質4宴会場となった。結果、4会場で年間647組を受注、1会場年間平均160組、客単価41,483円、平均人数71.3名、一組単価約295万円となった。加えて二次会の受注が223組獲得は立派な結果。 これらの改装で驚いたのは、一般宴会で年間6000万円を売る宴会場を、挙式専用チャペルに改装したことである。本では「ブライダルを20組の受注をすればいいのだから」と書いてある。ホテルマンは「一般宴会が大事だから」と優先順位を逆に考えてしま う。 ブライダル専門家がホテルのオペレーションを担当すれば、これほどまでに儲かる方向に激変するのだろうか。 私は別にブライダル屋がやったからだとは思っていない。誰がやってもトップのやる気と、現場のやりがいがあれば、必ず結果がでる。 ブライダル屋はブライダルしか生きていく道がない。だから、24時間、365日ブライダルの事を考え、一生懸命必死でオペレーションしている、だから結果がでるのである。 多くのホテルの人は、ブライダルの売上が欲しいと口をそろえて言うが、誰もブライダルがだめでも死ぬとは思っていない。ここにホテルマンの甘さがある。 ホテルのトップが、ブライダル屋以上に必死に取り組めば、ホテルブライダルはブライダル屋には負けない。
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