ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第九部 甦れホテルブライダル 2006年〜

2006年10月01日更新 

差別化のすすめ 料理編

前回は婚礼の枠について書きました。

今回は、他ホテルとのブライダルに関する差別化について考えます。

ホテルの皆様は、競争相手として、ホテルしか見ていない場合が多い。今でこそゲストハウスなどにも興味を示すふりをしていますが、本音はホテルだけでしょうね。

ホテル間の差別化では、中々テーマが見つけにくいのも事実でしょう。そこで今回は特別に「料理の差別化」という有益情報をお知らせいたします。

私が結婚式に招待されて一番美味しかった料理は、あるゲストハウスです。それも4年も前の話です。それまでホテルや結婚式場やレストランの料理は百回以上は食べてきました。

私が新郎上司として、ご祝儀を持って個人的に参加した、結婚披露パーティの料理を紹介いたします。   

まずこの袋の中身はパンです。パンが冷めないように袋に包んで持ってくるのです。

皿が冷たく綺麗に盛り付けられた前菜です。(詳細は忘れました)

この前菜は、カニの身がほぐしてゼリーで包んでおります。色づかいも見事ですね。

これも前菜です。皿が熱くてびっくり。伊勢海老も小さなサイズでしたが、美味しさは忘れられません。

これはコンソメスープです。この後、魚料理、肉料理、デザートが出されました。もうお分かりでしょう。

 

ブライダル関係者の盲点は、料理への情熱のなさです。調理人も婚礼料理で有名料理長にはなれないとあきらめている。

料理の勉強にと、競合ホテルの婚礼料理を食べる機会もないし、競合ホテルに招待される可能性もほぼない。

では、どうすれば料理で差別化ができるのだろうか。

思い切って料理のコストをかけて、ホテルで一番腕のいい料理長が最高のメニューで望むこと。後は自信を持ってスタッフが情熱的に新郎新婦に訴えることです。

美味しそうなアルバムを作り「私も説明しながらよだれが出ます」と説明することだね。

料理の鉄人を見ていない花嫁がほとんどになりました。有名料理長の名前だけ借りてもだめですよ。

 

第九部の目次へ