ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」    

たべもんや三度笠 博多編 

  フランス料理 ビストロ・アンファン 2003/1/29

福岡市西区小戸2-11-1 西福岡マリーナ 092-895-2660

福岡では老舗のフレンチ「メゾン・ド・ヨシダ」の姉妹店。

2月29日未明、福岡地方は強風が吹き荒れていた。

夜中に何度も「ビューヒュー」という風の音で目がさめた。(どんなホテルや)

朝、協力隊の部長さんから電話があった。「道路凍結で車が出せない」と。

これで「イカの活け造り」が夢と消えた。

吹雪の中を協力隊Aさんと福岡市内散策に出かけた。

駅前をうろうろ、天神をうろうろ。

「やっと車が動けるようになった」と部長さんから連絡が入る。

車で色々案内してもらった。

福岡ドームなどを見てモールのような場所で車が止まった。

「食事しましょう」と部長さんが言った。

吹雪なのに観覧車が動いている。勿論、誰も乗っていない。

西福岡マリーナ。「どんなお店があるのだろう?」

何と!おじさん3名が入ったのはフランス料理「ビストロ・アンファン」

客は誰もいない。もっとも眺めのいい席に案内された。白ワインを注文。

ヨットハーバーを見ながらオシャレに食事が出来る。

私はランチメニューの2300円が美味しそうなので注文した。

先に出てきたフランスパンはすごく美味しい。

前菜 ふぐのベーニア (衣にビールを入れて低温で揚げたテンプラ)

私は期待などしていなかったが、味もしっかりしていて美味しい。

スープ 牡蠣のクリームスープ 

これは昔懐かしいクラムチャウダーの味がする。これも美味しい。

メイン 玄界灘魚介類のパイ包み焼(鯛や海老などが入っていた)

ソースのアメリケーヌがしっかりしていて美味しい。

デザートはテラミスです。ソフトに仕上がっていて美味しい。

ここの料理はかなり昔のしっかりしたフレンチだ。

ランチ営業で客は我々を入れて8名。顔を見たスタッフは5名(コック服のスタッフ含む)

メニューの安さから察すると「経営はかなり厳しいのでは」(特に冬)

生き残る道は「ブライダルか?」と思ってパンフレットを探すとやっぱりやっていた。

しかもプロデュース会社が仕切っているらしい。パンフレットを見る限り残念だ。

サービスについて・・・。

3名で一緒に入った客のコートを預かるのに、個々に3つのタッグを渡す必要はないのでは。

メートルが世間話をしている時、運ばれた料理にナイフとフォークがなかった。

話の途切れタイミングで「すいません、ナイフトフォークをお願いします」と言った。

仕上げのコーヒーには、パック入りのクリームと袋入りの砂糖がカップに乗っていた。

まるでドトールコーヒーである。これらは残念な思い出です。

やはり一流のサービスはうるさい客が育てる。

この値段とこの雰囲気とこの美味しさなら誰も文句は言わないよな。立派です。

 

大変お世話になった部長さんとはそろそろお別れです。

すごいチャペルのあるホテルに送ってもらい「さよなら」を言った。

 

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