ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

配ぜん人倶楽部

2004年03月21日更新 

配ぜん人の給料を考える

過去にホテルの宴会担当の若い社員が配ぜん人に対して「高い給料をもらいやがって」とバカにしている姿を何度も見てきた。

はたして配ぜん人の給料は高いのだろうか?検証してみる。

配ぜん人常備クラスの時間給が1,500円としよう。基本的な勤務が1日8時間でホテル社員並の勤務時間を働いたとしよう。

月の勤務日数は23日で1ヶ月の勤務時間は184時間となる。月額の給料は276,000円。この給料で食事は支給されるし、食事時間も勤務内になっている。

単純にこの配ぜん常備の年収は3,312,000円となる。

配ぜん人をバカにするホテルの若い社員の給料が月額20万円とする。(大卒の基本給レベル)

社員には臨時給与と言われるボーナスが支給される。ホテル平均年間5ヶ月。

この社員の年収は3,400,000円で配ぜん常備の給料を上回る。時給換算して1時間1,539円。社員は厚生年金、健康保険料、失業保険、介護保険、市民税などなど控除される金額が多いので手取り給与は大幅に下がる。

この状況によって何も知らないホテルの宴会担当社員は「配ぜん人は給料が高いのに」と誤解している。

確かに時給1,500円の配ぜん人は高い給料をもらっているように見えるが、実際は大卒の新入社員と変わらない薄給なのだ。

ちなみに年収500万円の社員の時給は、2,264円。年収700万円の社員の時給は3,170円です。

分かっていただいたでしょうか? 目先の給与金額で働いている配ぜん人の皆様。今後、この給料は安くなることがあっても高くなることはないだろう。

現在の配ぜん人紹介システムは、目先の餌に目がくらむだけで将来に対して路頭に迷うようになっている。

配ぜん人の皆様、あなたは決して高い給料はもらっていません。

ホテル社員の皆様、あなたは給料をもらい過ぎです。

 

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