ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第十四部 侵入取材 銀座のレストラン残酷物語 2015年

 

 潜入取材 銀座のレストラン残酷物語 その9 2015/7/4

 

この話は事実を元に書かれています。

実際にその会社に就職して体験した事実を報告します。

二度と私のような犠牲者を出してはいけないという思いです。

この会社の支配人(店長職)は、何十人も1か月以内に退職している。

その理由が「うつ病になって」である。

 

いまどき、こんな会社があったのか!!

 

2015年5月4日(みどりの日)研修四日目

午前9時半に銀座本社に出勤。

今日は常務Uが「休む」とのこと。

かなり気が楽になるのはよほど相性が良くない証拠。

 

日本料理のレストランに行くと、突然、フランス料理のヘルプを命じられる。

小宴会場で5部屋が満員、そのヘルプだ。

行くと、担当者が一人で、あとは私だけ。

宴会場の名前=知らない

それぞれの部屋のメニュー=掲示されていない

フリードリンクの内容=分からない

フランス料理のほかにイタリア料理も出る=イタリア料理の内容が分からない

ナイフフォークが足らない=他で下がったものを洗って使う

料理はすべてダンベーダ―(荷物エレベーター)で降りてくる

やっつけサービスの典型的な内容である。

「ゲストが喜んだとは、とても思えない」

とにかく出すだけで精いっぱいのサービスであった!

・・・・くだらないので省略・・・・・

その後、賄を食べて日本料理に戻る。

賄は冷めたやきそば  だけ

賄代は、食べても食べなくても給料から引かれる。(5,500円程度)

 

日本料理には、お客様が誰も来なかった。(ノーゲスト)

立ったまま玄関付近で待っているだけ。

本来は予約だけのレストランだが、1組でも取ろうと先月決まったようだ。

 

 

会長への報告書を毎日提出

会社の役員を含む管理職(支配人&料理長)全員が、その日の報告書を会長に提出する。

感動する料理を作ったか、感動するサービスをやったか、整理・清掃をやったか、会長への質問報告事項などなど。

出勤の日は絶対に提出しなければならない。

直接、総務に提出しに行く。午後8時までに必ず提出。

私が書く報告書は、内容を事前に常務Uに出して「こう訂正しろ」と指導される。

何を書くか分からないので会長に出す前にチェックするのが目的。

会社に対してネガティブなことを書くな。悪いのはすべて自分という考え方を基準に書け。

会長、社長に感謝する内容だとOK。

ようするに、書く内容も限られた意味のない報告書と言うこと。

これもすべて手書きである。

私「なんで午後8時に提出しなければいけないのか」

飲食店の午後8時は多忙な時間ではないのか。

 

2015年5月5日(こどもの日)研修五日目

この日も、昨日と同じ研修が続いた。

 

社長から「5月6日は休んでいい」と言われた。

午後8時半に、明日休んでいいというシステムが理解できない。

社長「休み明けの7日から横浜に配属する」

 

五日間の研修内容

配ぜん人と全く同じ内容の肉体労働でした。

 

 

つづく

 

 

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