ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」  

第十四部 侵入取材 銀座のレストラン残酷物語 2015年

 

 潜入取材 銀座のレストラン残酷物語 その10 2015/7/5

 

この話は事実を元に書かれています。

実際にその会社に就職して体験した事実を報告します。

二度と私のような犠牲者を出してはいけないという思いです。

この会社の支配人(店長職)は、何十人も1か月以内に退職している。

その理由が「うつ病になって」である。

 

いまどき、こんな会社があったのか!!

 

2015年5月6日(ゴールデンウイーク最終日)休日

入社してたった五日の研修であったが、精神的にも肉体的にもきつかった。

ほぼ、動けないままの休日で、今後の仕事も見えない不安定な状況であった。

 

2015年5月7日(木)午前8時 銀座本社で経営会議

関東では当たり前ですが、午前8時に会社に着くためには午前6時に家を出る。

この会議の出席者は、社長、娘婿の専務(調理人)、専務2名、常務2名、

各店の料理長8名、支配人3名(私含む)合計17名である。

本店には、フランス料理、イタリア料理、日本料理、各宴会場。

銀座には、単独店舗が2店舗あり、日本料理と洋食。

横浜に単独店舗で日本料理である。

この会議で、横浜店の損益計算書(4月分)をもらった。

詳しい数字を書いても意味がないので概略だけ。

4月の売上が、550万円(税抜)

経常利益が、マイナス140万円。

人件費が50%を超えている。

 

各店舗の支配人が、4月の営業について発表してゆく。

その都度、社長が大声で罵倒し続ける。

2名の専務は70歳以上の高齢です。

2名の常務も、65歳以上の高齢です。

社長は20歳以上も若いと推測するが、創業者の息子と言うだけで

長年(役員は40年以上)頑張ってきた先輩に対する態度ではない。(常識的に)

極めて異常な会議である。

 

いずれ、私もあのように大声で罵倒されて「どう責任取るんだ!」と言われる予感。

 

嫌な雰囲気の会議が終わり、

テーブルに椅子を乗せて退席する。

 

社長から「横浜では掃除をしてくれ」と訳が分からない指示を受けて

横浜店に向かったのであった。

支配人マニュアルと言うA4サイズの紙をもらったが。

 

初めて月100万円の赤字店舗と言う事実を知った。

10分間、口頭でスタッフについて説明を受けた。

サービススタッフ、正社員5名、50代2名、40代1名、18歳新入社員2名。

パート5名、すべて60歳以上、すべて女性。

飲食店のサービスで20代30代が一人もいない組織とは?

私も含めて世間一般的に言うと、定年退職前後の皆様がいる組織。

後がないので仕方がなく働いているかもしれない。

 

 

つづく

 

 

 

 

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