ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」

第五部 福島ホテル&ゴルフリゾートビジネス 1997年〜1998年

2001/10/26  更新

コンプレの原因はゴルフコース

ゴルフ場に行って朝一番のショットは緊張する。このゴルフコースの1番ホールは、いきなり両方に池がある。ティグランドの先、100ヤードの位置には小さな川が流れている。

フェアウエィまでは150ヤードをまっすぐ飛ばさないと、トラブルショットとなる。緊張の朝一番ショットを打った約50%の人がトラブルショット。池にポチャンや山に打ち込みOBになる。

土曜日や日曜日の多忙日スタートホールでは、トラブルショットの連続でスタートが遅れていく。何台もキャディカーが並びスタートを待つ皆様はイライラしてくる。(30分も遅れる)

やっとスタートしてやっとたどり着いたグリーン上では、さらに困難な状況が待っている。ほとんどのグリーンがポテトチップのようになっていて、まっすぐ転がらない。3パットや4パットが続き、完全にプッツン状態になる。

やっと終ったホールから次のホールまで長い道を歩かなければならない。フェアウエーの芝はベントといってターフが取れる。打ち終わってもそのターフを取りに行き、元の場所において踏みつけなければならない。(マナーでしょ)

「今日は100を切るぞ」などと言っていた人たちの全員がむっとして話し声が消える。日頃,簡単な接待ゴルフ場しかプレーをしないゴルファーは完全に叩きのめされる。

そこでハーフが終わりクラブハウスに帰ってくる。ほとんどの皆様が怒っている。レストランに入るなり「ビールを持って来い!」と怒鳴る。何かにつけて怒鳴る。怒鳴る、怒鳴る、怒鳴る。

このように怒鳴る人たちは一流会社の役員達である。コンプレの原因はこのゴルフコースにある。

通常のゴルフコースで80くらいで回っている人にとっては面白いコースだ。しかし、普通は100を切るか切らないかのゴルファーが多い。終ってみれば屈辱の120のスコアーです。

「こんなとこ2度と来るもんか」と言う捨てぜりふを残して帰っていく。お手上げだ。

 

この原稿は2001年作成

2006年再読

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