ホテルマンの駆込み寺「まんぷく寺」    

    いちゃもんや三度笠  

   伊豆のとある旅館 2008/8/14

インターネットで1泊する旅館を探していた。

2008年の夏の出来事であった。

絶景と天然温泉100%のおもてなし  豪華 露天風呂付部屋  キンメ鯛の煮付け付プラン 残1室

ホームページから素敵な旅館を予約して出かけた。

伊豆は、レギュラーガソリンが192円もする。(その時)

この旅館は、常にドアーをオープンにしている。つまり空調がない。

玄関に汗だくのおじさんが、荷物を持って部屋まで案内してくれる。

ロビーに入って????

 

何か古臭さを感じる。

え、これが絶景ですか?

おじさんは「このロビーは3階で、部屋は1階です。」と言って急な階段を下りてゆく。

エレベーターもエスカレーターもない。そして暑い。

部屋に汗だくで入って、驚いた。

まずテレビ

 

いまどきコインを入れるテレビが存在していることがおかしい。

しかも、コイン入れには、第一部濃厚編、第二部強烈編 つまりエッチビデオが有料で見れるってこと?

本当に、見れるかどうかは確認していません。

  

歴史館にあるような化粧台    破れかぶれの電話に掛け方 

     壁掛け風お品書きです。

鯛の舟盛り 10,000円から

 

昭和レトロではなく、昭和から何も手を入れていない感じ。 

そして、クライマックスは、豪華露天風呂でございます。

え、この湯船ぶよぶよのプラスチック手作り風呂です。しかも周りのホテルなどから丸見え感満載!

一応、ロールカーテン(手工事)はついていたが。いかにもチープだ。

ここまでは、まだ良かった。

 

仲居のYさんが入ってきた。

「夕食のお時間ですが、私ひとりで7部屋担当なんです。6時に重なるので、5時半でいいですか」

私は、心の中で「え、5時半?」と唸ったが、「はい、いいです」と言った。

仲居のYさん「明日の朝食は8時と7時半ですが、8時はすでにいっぱいです」という。

私は心の中で「むかつく」と思ったが「はい、いいです」と言った。

あまりにも暑かったので、「生ビールください」と言った。

仲居のYさん「生ビールのほうが、冷蔵庫より安いんですよ」と言った。

後で知ったのだが、生ビールは500円、冷蔵庫の中瓶ビールが800円です。

生ビールが安いのではなく、冷蔵庫のビールが高すぎるのです。

 

これは、仲居のYさんの問題ではない。

この旅館を経営する会社の問題だ。仲居ひとりで部屋出し食事を7部屋も担当させることがおかしい。

パントリーは汚いし、冷房も入っていない。

仲居さんや配膳さんは、しゃがんでたばこを吸っている。(ひと坪くらいのスペースで)

開かれたキッチンの扉の裏に紙で「閉めろ」と書いてある。

キッチンは暑くて閉め切れないのだろうな。気持ちが悪くて気分は最悪です。

衛生管理はどうなっているのでしょうか。

 

最悪の気分で迎えた、午後5時30分の夕食時間。

てきぱきとテーブルに並べられた皿数は多い。

仲居のYさん「ご飯は・・・・、持って来てもいいですよね」と勝手に判断し、客に押し付ける。

料理はほとんど食べる気になれなかった。

これ、近くのスーパーですべて売ってます。

湘南地魚を、毎日見ている管理人だが、やはり手が出ない。

艶と焼き目のない魚も手が出ない。

午後6時に食事をやめて、外に出て行った。

何と!外出中に豪雨に遭遇してびしょ濡れで帰ってきた。

そして、ふて寝した。

こんな不幸な出来事が続いてもいいのか。

部屋のクーラーは、寒いか暑いかを選べます。ちょうどよい感じはありません。

 

あさ。

朝食時間の7時半。

仲居のYさんが、ばたばたと朝食を並べて出て行った。

やはり予想通りの出来事が起こった。

朝から湯豆腐とは有り難い。

しかし、ポン酢にこんなものが付いている。

虫です。

どれほど気分が悪かったか、わかりますよね。

気が重かったが、部屋から出てパントリーに行った。

「すいません、ポン酢に虫が入っていました」と仲居さんに渡した。

結局、代わりのポン酢が運ばれて、仲居さんの「すいませんでした」以外のお詫びはなかった。

その直後に、朝食をやめてチェックアウトしてこの旅館を出た。

旅館体験史上最悪の旅館で、おひとり様 17,000円の激怒。

 

それこそ、ホームページで言っていることと、旅館内で起こっていることが違いすぎる。

「詐欺だー」と訴える奴がいないので、知らん顔して営業を続けているのか。

 

ホームページだけを素敵に変えないでほしい。

この嫌悪感は、犯罪にあったようなものだ。

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